ウチダザリガニ 外来種料理 阿賀野川

阿賀町で話題のウチダザリガニを釣ってアメリカザリガニと食べ比べてみた。

近年話題の「奥阿賀ロブスター」ウチダザリガニ

近頃よく話題に上がるウチダザリガニ。初めて名前を聞いた時はお恥ずかしながら在来種だと思っていました。(ウチダという名前から)

しかしながらウチダザリガニというやつは立派な外来種らしい。

北米原産のウチダザリガニ、明治時代に日本に初めて輸入されたのが始まり。以外と歴史が深い外来種だった。

このウチダザリガニ、現在(2020年)では環境省指定の特定外来生物に指定されています。

さらに「日本の侵略的外来種ワースト100」という不名誉な肩書きまで与えられ、外来ザリガニとしての地位を確立しつつあります。

そんなウチダザリガニですが、聞くところによるとこのウチダザリガニを使ってイベントを開催する地域が出て来たらしい。

新潟県阿賀町。

この阿賀野川水系の一角。こうやって見るとウチダザリガニというやつは結構上流域にいるのがわかる。

この阿賀町では約15年前からウチダザリガニの生息が確認されていた。そこで阿賀町ではこのウチダザリガニを「奥阿賀ロブスター」と名付けて観光資源として利用しようという思い切った作戦に出た。

そんなイベントを開催するほどウチダザリガニがいるのか。

これは是非釣って食べて見たい!

しかしながらただ釣って食べるだけでは美味しさと普通のアメリカザリガニとの違いがわからないので、今回は阿賀町産ウチダザリガニと普通のアメリカザリガニを食べ比べてみたいと思います。

阿賀町でウチダザリガニを釣る

まずはウチダザリガニ、アメリカザリガニをを釣るところから始めます。

奥阿賀ロブスターを釣るべくやって来たのは阿賀野川水系のとあるゴロタ場。

ウチダザリガニはいそうな雰囲気があるのだが、その姿は見えない。

とりあえずいそうな隙間に餌のサンマを落として見る。

仕掛けは釣り糸の先にサンマの切り身を付けただけのシンプルな物。食性は普通のザリガニと変わらないので普通にザリガニ釣りをする時と同じような仕掛けで全く問題ないです。

しばらく穴の近くに落としながら探っていると、

ヌゥっ

岩の隙間からゴツいハサミが伸びて来た!一目で普段見ているアメリカザリガニのハサミとは違うのが分かった。これは間違いなくウチダザリガニだ。

そして見慣れないハサミがサンマを掴んだ!

離さないように慎重にゆーっくりと上げてくる

じゃーん!

これが奥阿賀ロブスターこと阿賀町産のウチダザリガニ 。アメリカザリガニよりも色が茶色っぽい。

なんか重厚感があってかっこいい。

ウチダザリガニの裏側はこんな感じ、所々青っぽい場所がある

このハサミがデカくてゴツい

写真には残っていないがこの5分前に同じ場所でアメリカザリガニを釣っています。しかしながら実際に見比べてみると尻尾の形が明らかにアメリカザリガニとは違う。

なんというか重厚感があるというかとにかく丈夫そうな見た目をしているなといった印象を受けます。

無事に阿賀町産のウチダザリガニを釣ることができました。

ここから釣ったウチダザリガニを阿賀町から自宅に持ち帰って調理していきます。

持ち帰る前に息の根を止めておきます。(ウチダザリガニの生きたままでの移動は法律で禁止されており、処罰の対象ですのでお忘れなく)

ウチダザリガニ、アメリカザリガニを調理していく

さて、

とってきたウチダザリガニとアメリカザリガニの調理方法ですが、今回はシンプルに「塩茹で」で食べたいと思います。

どこかで「甲殻類は水から茹でる」的な事を聞いた(ような気がする)ので水から茹でていきます。

サクッと5分くらい茹でます。

ウチダザリガニは寄生虫の心配もあるので最低でもこのくらいは茹でるようにしましょう。

茹でて茹で上がったのがこちら

こんな感じになりました。

甲殻類は火を通すとこんなに真っ赤になるんです。アメリカザリガニは「赤黒い」といった感じですが、ウチダザリガニの方は少しオレンジっぽい赤さですね。

ウチダザリガニを釣ったときに色合いは少し茶色がかった色でしたが実際に火を通すとここまで明るい色になるのかと思いました。少し意外な部分ですね。

そして気づいたのですが、茹で上がるとハサミの裏の青い部分は見えなくなるらしいです。足回りは少し白っぽい部分が残っていますね。

下から見てもわかるように、やはりハサミがゴツいのです。ロブスターみたいなハサミしてるなと思いましたがそういえば阿賀町も「奥阿賀ロブスター」と言う名前で売ってたと言うことを思い出しました。確かにこの見た目ならロブスターと呼ばれる理由も分かります。

しかしながらこのウチダザリガニは可食部分が少ないと言う事も聞いています。聞いた話だとこの尻尾しか食べる部分がないとか……。

こんだけ大きくて立派なハサミがあればこのこのハサミも美味しくいただく事ができるように思えるのですが、果たして……。

いざ実食

それでは実際に食べていきます。まずは可食部分だという尻尾。

この尻尾の付け根を捻ってやるといい感じにズルんと取れます。ここは普通のアメリカザリガニと同じ感覚で取れました。

すると親指ほどの大きさになったウチダザリガニの尻尾の全容が露わになります。この時点でもう「小さくない?」って感じになっています。あの大きさの体に対してこの尻尾の大きさだと何となく小さすぎるような気がしてしまいます。

そんなウチダザリガニの希少部位の尻尾をパクリ。

うまい!

ザ、甲殻類って感じ。

思ってたほど濃厚でも無いけど、普通にエビというか

味の濃厚さには個体差があるのかな?あんまり味の濃く無い物と濃厚な海老の味がする物と個体差があった。

しかしながら普通に美味しいです。

どんな味かと聞かれればやっぱり甲殻類、って感じこれ以外に的確な例えが見つからない、、エビに近いのかと思いきや案外カニに近い風味でした。身の感じもカニに近かったです。尻尾だけになり少し小さくなってしまいましたがそれでも食べてみると結構な食べ応えがあります。20匹位でもパクパク食べれそうですし、むしろこれをお腹いっぱい食べたいとも思います。

たくさん釣る事ができたらまとめてエビチリにすると美味しく食べれそうだなと思います。

問題のハサミですが、割ってやると結構身が詰まっていました。食べてみると普通に美味しく食べれます。尻尾と同じような感じで食べれますが、やはりハサミを割って食べるというのが少し面倒なので沢山釣れた時は特に面倒に感じるかと思います。しかしながら普通に食べる事が出来るため、食材に対する感謝の意も含めて出来る限り無駄なく食べるようにしましょう。

ここでアメリカザリガニとの違いを感じたのですが、アメリカザリガニの場合はハサミが中々食べれません。

「食べれない」というと語弊があるのですが自宅近くで取れるアメリカザリガニの大きさではハサミが小さく、硬く割れにくいのです。

ウチダザリガニはアメリカザリガニに比べて食べやすい(割れやすい)ハサミをしているな〜とも思いました。

これがアメリカザリガニのハサミ。見てわかる通りゴツゴツというか刺々しいですよね。みるからに割れにくそうなのがお分かり頂けるかと思います。

一方こちらがウチダザリガニのハサミ。

刺々しさは皆無で滑らかというかのっぺりしているのがお分かり頂けるかと思います。

このくらいだと

素手でも普通に割る事ができるのでハサミを食べるという点ではウチダザリガニに分があると思います。

ウチダザリガニの方が全体的につるんとしていてアメリカザリガニに比べると食べ易いというが個人的な感想になります。

そして気になるアメリカザリガニとウチダザリガニの味の違いですが、

正直なところ違いは感じられませんでした。

しかしながら前に自宅近くのドブで釣ったアメリカザリガニに比べて今回釣ったザリガニ二種は確実に美味しかったのは確かです。

前に釣ったドブは油が浮いているよな激汚いドブでしたが、今回ザリガニ釣りをしたのは水がとても綺麗な場所。圧倒的に泥臭さというか苔臭さ?的なものが少なく(というか皆無でした)本当に美味しく食べる事ができました。「やはり生息している場所の水質ってのは味を決める上で本当に大切な要素なんだな」という事を改めて体感できました。

ウチダザリガニとアメリカザリガニ食べ比べ。総括。

釣って食べた感想ですが、このウチダザリガニというやつは十分に観光資源になりうると思った。

やはり阿賀町は阿賀野川水系の中、上流域が走っているエリアなので水は申し分なく綺麗なのだ。これが非常に大きな要素になっているのが今回分かった。

奥阿賀の綺麗な環境でのびのびと育った甲殻類が不味いわけ無い、良くも悪くも阿賀町の水辺の環境はウチダザリガニを美味しくする。

そして美味しく育った外来種の美味さに目を付けて釣りのイベントまで開催して観光資源として利用。阿賀町はうまく考えたものだなぁと改めて思った。厄介者になりうる生き物を有効活用して観光資源にする姿勢は他の地域でも生かせる部分あるのではないか?と思います。ウチダザリガニ自体がまだそこまで全国各地に生息しているわけではなく、アメリカザリガニに比べて圧倒的に生息域が狭いのが現在の状況。

それならば阿賀町含め限られた地域にしか生息していない珍しいザリガニを釣りに行きたいという心境にも納得できる。これから10年、20年後には生息域が拡大していてもおかしくは無いのですがそれでも奥阿賀ロブスターのポジションが揺らぐ事はないと思います。

奥阿賀ロブスターことウチダザリガニ 。また近いうちに釣りに行きたいと思います。

まだ食べた事がない方は是非とも一度ご賞味ください。料理も簡単で釣るのも全然難しくないのでお子さんとでも楽しく釣る事ができると思いますよ。

川上 克利

幼少期から近所のドブを徘徊し魚の多様性に魅せられました。
フリーの野良ライターとして細々と活動している19歳です。
趣味的に当サイトMONOSを管理運営。
唇の厚さには定評のある獅子座のA型。
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