2023年規制が強化されたアメリカザリガニ
「アメリカザリガニ」
誰しもが一度は聞いた事がある名前だと思います。地名度は高く、実際に釣った事のある方も多いのではないでしょうか。
2023年、”条件付特定外来生物”に指定され、飼育することは出来ても、野外に放流することが法律で禁止されました。
そんな訳で、今回は身近かつタイムリーなアメリカザリガニをその辺のドブ川で釣って、塩茹でにして食べてみたいと思います。塩茹ではシンプルな味付けの分、食材の臭みも感じやすいちょっとスリリングな料理方法ですが、食材の魅力を最も引き出す事ができる調理方法だと考えています。
ドブのザリガニは塩茹でで美味しく食べる事ができるのでしょうか。
身近な外来種、アメリカザリガニとは?
アメリカザリガニは1927年に神奈川県に輸入された「外来種」です。
元々はウシガエルの餌として輸入されましたが、逃げ出した個体が全国に分布を広げていきました。現在は日本全国の用水路や池などの水辺で見る事ができ、非常に身近な存在です。
幼少期にザリガニ釣りをした事のある方も結構いるのでは無いでしょうか。

今でもその辺のドブを覗いてみると、こんな感じで隠れている(つもりになっている)アメリカザリガニを見ることが出来ます。
釣り餌としても優秀で、コイやナマズなんかの魚を釣るのに使う事があります。


また、日本の外来ザリガニには他にもウチダザリガニというザリガニもいます。

一番上がアメリカザリガニで、下の2個体がウチダザリガニです。
筆者の地元である新潟の阿賀町なんかではウチダザリガニが観光資源として活用されていたりもします。
身近な外来種といえば、ウシガエルなんかについても食べた記事を書いているので、興味があれば是非どうぞ。

身近なジビエ系のターゲットしてはこの辺はとっつきやすいかな?と思います。今回はアメリカザリガニの記事ですが、他の生き物料理にも是非挑戦してみてください。
アメリカザリガニを捕獲する。
アメリカザリガニを捕獲するため、やってきたのは自宅から500メートルほどの場所にあるドブ。
ゴミや油が浮いていてお世辞にも綺麗とは言えません。
家にあっためざしを餌にします。
これを石と石の間に落とすと、すぐに真っ赤なハサミがめざしを襲いました。
掴んだのを確認してからそーっとあげて。

ザリガニゲット。
これを数匹釣ったところで、

とりあえずこんなもんかな?
今回は試験的に小さいザリガニも食べてみたいと思います。
ザリガニの調理方法と食べ方。
このザリガニですが、冒頭でも書いた通り、今回はシンプルに塩茹でで食べたいと思います。汚いドブのザリガニが塩茹でで食べれるのか気になるところです。調理の前に4日ほど水に漬けて泥抜きをしました。水道水に漬けて、エアレーションをしたのですが、この間に数匹が共食いをして脱落(そりゃそう)
そんな訳で生き残りを調理していきます。
まずは、鍋に水を入れ適当に塩を入れたら火を入れて沸騰させ、沸騰したところでザリガニ達を入れます。
鍋に入れるとみるみるザリガニ達が真っ赤になっていきます。(本当は水の状態から火にかけた方がいいとかなんとか。)
ここで一点。リスク回避のための調理方法テクニックなのですが、一応ザリガニには寄生虫(主に肺吸虫)の心配があるため色が真っ赤に変わってからさらに5分以上茹でました。

こんなに真っ赤になりました。ここまでお手本のように真っ赤になる辺り、やっぱり甲殻類なんだなと実感。
見た目はロブスターっぽいような気がしなくもないですし、国によっては普通に屋台に並んでそうな食材にも見えます。
気になっていたドブの臭いも、塩茹でしたての段階では感じませんでした。
アメリカザリガニ、実食

このザリガニ達は可食部が少ないようで、殻を剥いて剥き身にすると思ってたより小さくなりました。
一番大きいのでも親指くらいかな?といった具合。小さいザリガニなんかは、剥き身にすると本当に一口サイズになりました。
とりあえずパクリとすると、これが普通に食える。歯ごたえというか身のしっかりした食感がわかる。
何かの味に例えようとするとちょっと悩むけど、やっぱりカニとか。シャコとかに近い甲殻類系の感じがします。
ドブの風味も感じられず、ドブで釣ってきたことを忘れるくらいには美味しいです。これはビールに合うんだろうなと。
結構なハイペースで手が進み、釣ってきた分のザリガニは瞬く間に間食してしまいました。
最も泥臭さを感じやすいかな?と思う塩茹でという調理方法をとってみましたが、これで泥臭さが感じられなければ、基本的に何をしても大丈夫な気がします。もちろんドブ川の度合いにもよるのですが実際に油が浮いているレベルで汚い場所のザリガニだったので、結構どこでも美味しく食べれるのかなと。
アメリカザリガニの調理方法、まとめ
結果的には普通に食えました。と言うか美味しい!
体の割に可食部が少ないですが、風味と歯ごたえがあるのが非常に良かったです。ドブの風味を感じなかったのは泥を吐かせたのが良かったのかなと。
お金もかからないでこの美味しさは高コスパだと思います。また食べたいと思える食材でした。
他にも試したい調理法があるので、”ザリガニ料理”シリーズ化しようかな。