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話題の巨大魚アリゲーターガー

ここ10年ほどで世間の関心が一気に高まったアリゲーターガー。
メディアでも度々取り上げられる魚になり、釣りをしない一般の方からの認知度もある程度高いのではないでしょうか?
今回はそんなアリゲーターガーについて、実際に日本でアリゲーターガーを釣った経験のある筆者が日本に来た理由なんかを書いていきたいと思います。
日本で釣る事ができる巨大外来魚達
アリゲーターガー以外にも日本で釣る事ができる巨大外来魚は数多くいます。
まずは中国四大家魚の仲間。

ハクレン 埼玉県

ソウギョ 神奈川県

ソウギョ(アルビノ)神奈川県

アオウオ 千葉県
ハクレンは食用として中国から日本に輸入されたという説が有力です。
ソウギョは池や湖の水草対策に輸入され、アルビノの個体は観賞魚として池や湖に放されるケースもあります。
また、ブラックバスや雷魚なんかも有名な外来魚です。

ブラックバス 三重県

ライギョ 新潟県
他にもチャネルキャットフィッシュやコクレン、ブルーギルなんかが外来魚の代表格かと思います。

アメリカナマズ(チャネルキャットフィッシュ) 滋賀県
食用で輸入されたケース以外にも、ゲームフィッシングの対象魚として、水草の除去用としてなど。日本に連れてこられた理由は様々です。
連れてこられた魚が多摩川や鶴見川をはじめとした自然界に定着して、このように釣りの対象魚としての地位を確立しているのですが、様々な要素が上手く噛み合わないと定着することはできません。
良くも悪くも日本は外来魚達が定着しやすい環境が整っているという事ではないでしょうか?
アリゲーターガーは日本に定着している?
そんな中でも一際異色を放つアリゲーターガー。
日本の河川での生息も確認されており、多摩川や鶴見川なんかでの釣果があります。
実際に筆者自身も鶴見川でアリゲーターガーを釣り上げており、日本の川の異常さを肌で感じました。

日本の川に居ていい魚のサイズ感じゃないですよね。
ちなみにですが、アリゲーターガーの生息数で言うと、関西方面の河川の方が首都圏に比べて圧倒的に多い印象です。

関西の水系で見つけたアリゲーターガー。
探し始めて1日目、3時間以内に見つける事ができました。
多摩川や鶴見川も一定の数はいると思いますが、ポイントが広大すぎる点も相まって、釣りで狙うのはかなり難しいかと思います。
それに比べて関西の河川では比較的小規模なエリアに複数匹が溜まっている印象なので見つける難易度もそこまで高くないかなぁと。水質も比較的クリアでサイトで見つけやすいシチュエーションが整っていますし。



2023年に釣った関西のアリゲーターガー達。
狙って釣る事ができるレベルで生息しているのです。
関東河川の方が大型の個体が多いように感じますが、サイズ問わずであれば関西の方が生息数は圧倒的に多いのではないでしょうか?
アリゲーターガーが日本に来た理由
アリゲーターガーが日本に来た理由ですが、観賞魚としての輸入が発端になります。
比較的安価に熱帯魚ショップで売られたアリゲーターガーは、成長すると1メートルを超える魚。
買ったはいいものの、大きくなり過ぎて飼いきれなくなり、そこら辺の池や川に逃がした個体が定着して今日に至るわけです。
それなりに危険視されていたため、2018年にはガー科単位で特定外来生物に指定されることになりました。
飼育には許可が必要になったわけで、今までのように安価なガーを買っては逃すといった行為が防止されるかと思います。
しかしながら、水系によってはすでにアリゲーターガーが繁殖しているのではないかといった見方もされています。
筆者自身も参加した、外来魚を捕獲する趣旨の番組内でもガー科の幼魚が捕獲されていました。

パッと見た感じはアリゲーターガーの幼魚ではないようですが、この見た目は間違いなくガー科の魚ですね。
アリゲーターガーを釣るためのタックル
ここからは「アリゲーターガーを釣ってみたい!」と言うマニア向けにタックル構成なんかを書いていきたいと思います。
最大で2mを超えるとされるアリゲーターガー相手にはそれなりのヘビータックルが必要になります。
スピニングタックル、ベイトタックル、どちらでも構いませんが、メインラインは最低でもPEの6号以上を使用しましょう。
実際に筆者がアリゲーターガーを釣った際はメインラインPE8号のベイトタックルを使用しました。
リールはそのクラスのラインが80m以上巻けるもので、ドラグ力があるものが好ましいです。


リーダーを入れるかどうかは好みにもよる部分ですが、ワイヤーリーダーを使用することを強くお勧めします。
筆者もワイヤーリーダーを使用してガーを狙いましたが何度かワイヤーをちぎられた事がありますので、かなり太いものをチョイスする必要があるでしょう。
また、あると便利なのが魚を拘束するためのロープ。

ランディング(取り込み)の際に2m近い魚体を拘束しなけれればならないので、太いロープがあるとかなり便利です。
実際に狙う際の多摩川や荒川のポイント
実際にガーを釣りたいとなった際のポイントの選び方について書いていきたいと思います。
この魚は流れが強いポイントよりも多少流れが緩やかなポイントを好む傾向があります。

例えば多摩川であれば二子玉川駅よりも下流のポイントを重点的に探ってみるのが良いでしょう。
多摩川はご存知の通り”タマゾン川”と呼ばれてしまうほど外来魚の釣果報告が多い川になります。過去にはレッドテールキャットフィッシュやアロワナなんかも釣られたそうです。

この2種については詳しい場所が分からないのですが、おそらく多少流れが緩んでいるポイントじゃないかな?と思っています。
日本のアリゲーターガー釣りまとめ
本来日本にいるはずのないアリゲーターガーですが、人間のエゴによって河川に定着してしまいました。


アリゲーターガーに限らず多くの巨大外来魚を抱えている日本。
喜ばしい事ではないのですが、イチ釣り人としては川に巨大魚が威蔓延っている”カオス”にドキドキするのも本音……。
10代を釣りに捧げた僕のように、ガーを釣ってみたいといったマニアックな釣り人が今後増えてくるような気がします。

ガーがこれからも増え続けるのか、減少していくのかはわかりませんが、これからも狙い続けていきたいと思います。