身近なルアーフィッシング、雷魚釣り
ブラックバス以上にルアーフィッシングのターゲットとして親しまれていた時代もあるという、雷魚。
その時代、筆者はまだ釣りをしていなかったのですが、年上の釣り人に話を聞くと、昔は地元のポイントでよく雷魚釣りをしていたわ〜なんて教えてもらう事も多々ありまして。
今では雷魚釣りの人口は激減して、”ブラックバスこそルアーフィッシングのトップターゲット!”になっていますが、雷魚だって今でもめちゃくちゃに面白いターゲットなのです。
そこで今回は、意外と身近な雷魚釣りについて初心者向けにタックルや狙い方なんかを書いていきたいと思います。
簡単に解説・雷魚の釣り方
雷魚は基本的に肉食の魚で、魚やカエル、時には爬虫類やネズミなんかを食べる事もあります。
そんなわけで、狙い方はルアーフィッシングでの釣りがメインになります。
後ほど詳しく書きますが、意外と身近な場所にも雷魚は生息していますので、雷魚がいる川や池なんかのポイントでルアーを投げて釣ることになります。
雷魚が多く生息しているのは、水草の間や、浮き草の下。
このような水草が密集している場所で、水草に引っかからないように巻いてくる為のルアーがフロッグになります。
雷魚が噛み付くことで初めて針が剥き出しになる特殊なルアーで、雷魚釣りでは基本的にフロッグを使います。
こちらも後ほど詳しく書きますが、フロッグを扱う為に少し特殊な道具が必要にもなります。
雷魚釣りは難しい?
実際、雷魚釣りって難しいのか?という質問ですが、他のルアーフィッシングに比べると難易度は少し高いように感じます。
というのも、ブラックバスのように大きくても50センチそこそこの魚と違い、雷魚は最大で1メートルを超える大型の肉食魚。
雷魚がいるポイントにはそれなりの数が生息しているので、見つける事はさほど難しくないと思いますが、大型魚であるが故釣り上げるまでのプロセスが少し難易度高めかなと。
引きもかなり強いため、やり取りのコツを掴むまでは釣り上げるまで苦労するかも知れません。
また、釣った後の雷魚の扱い、針を外してリリースするまでの流れもバス釣りなどである程度覚えてからチャレンジするのをおすすめします。雷魚は顎の力も強く大型になる為、初心者の方が扱い切れる魚では無いようにも感じます。
釣りを初めてする方は、バス釣りなどで基本的なスキルを身につけてから挑むのが無難かなと思いますが、初めて釣りに挑戦する方もしっかりとした道具を揃えれば雷魚を手にできるかも知れません。
次の見出しでは雷魚を狙うた為の道具(タックル)について詳しく書いていきたいと思います。
雷魚を狙うのにおすすめのタックル
雷魚を釣るために使うフロッグと呼ばれるルアーを扱う為には少し特殊なタックルが必要になります。
というのも、雷魚の硬い口にフロッグを針掛させる為には相当なパワーが必要で、タックルも耐久性の高いものを選ぶ必要があります。
雷魚を狙う釣り人の間では定番である、アブガルシアのアンバサダーという丸型のリール。
また、近年では雷魚釣りにもロープロ(丸く無い)タイプのリールを使う釣り人も増えています。
これにPEラインの6号から10号を巻けるだけ巻いて使います。他の釣りに比べるとPEラインの6号や10号って相当太いのですが、雷魚を水草の中から引き剥がすにはこれくらい太いラインでないと不可能に近いのです。
実際、カバーエリアで(水草で覆われている場所)釣りをする際は、筆者の場合細くても8号クラス。最も太い物で12号まで使用した事があります。
ライトカバーやオープンエリアのポイントであれば6号クラスのPEラインでも釣り上げる事ができるのですが、カバーエリアでは10キロ以上ある水草ごと寄せてくる事もあるので、極太のPEラインが必須になるのです。
ロッドは専用のロッドも出ていますので、そちらを選ぶのが一番間違いないかなと思います。
バス用のロッドではパワー不足になる場合がほとんどですので、ここはそれなりに強い専用竿を買っておきましょう。専用設計のロッドは強度も出ていて、雷魚をカバーから引き剥がす負担にも耐えることができるように設計されています。
ルアーは先程も登場したフロッグというルアー。
以上、ロッド、リール、ライン、ルアーだけで完結するのは、雷魚釣りの面白いところかも知れません。
他のルアーフィッシングはさらに複雑なものも多く、準備の前に覚えることが多くいのですが、雷魚釣りに関してはわりかしシンプルなタックル立てで楽しむことが出来ます。
雷魚を狙うポイントの探し方
雷魚を狙うポイントの探し方ですが、マップなどで目をつけた川を実際に観にいくというのが確実かと思います。そこまで珍しい魚ではないので、いるエリアでは比較的簡単に見つける事ができるかと思います。
雷魚がいて、フロッグゲームが楽しめる川や池なんかは、大抵の場合水草が生えていたり水深が浅かったりします。
このような場所であれば、フロッグを投げて雷魚の反応がないかを探っていきましょう。
また、水草がない場所や水深がそこまでない場所で底まで見えるのであれば、目視で雷魚を探していくのも有効です。
雷魚がいる場所では、時々このようにぼーっとしている雷魚を見る事が出来ます。
(どれが雷魚か分かりますか?)
大型の雷魚に限らず、岸際に雷魚の稚魚が泳いでいるのを発見出来る事もあります。
稚魚がいれば大型の成魚がいる可能性も非常に高いので、期待できるポイントになります。
(このようにして雷魚を見つける事ができれば、あとは狙うだけなのですが、くれぐれも釣り禁止の場所では釣りをしないようにしましょう!)
また、雷魚は一定時間ごとに水面で呼吸をするので、怪しいと思ったポイントで張り込んで、水面に上がってくる雷魚がいないか観察するのも手です。
(水面に上がってきて呼吸をする日本の淡水魚って、雷魚とアリゲーターガーくらいの2種類くらいじゃないでしょうか?)
余談ですが、雷魚が釣れるポイントではナマズが釣れる事が多いです。
ナマズはナマズで、専門に狙うと非常に面白いターゲットですので、興味のある方は是非とも挑戦してみてください!
雷魚釣り解説、まとめ
雷魚釣りは、釣りを今から始めるという方にはあまりオススメできない釣りではありますが、この釣りにしかない魅力も多くあります。
意外と身近にポイントもありますし、手軽に大型淡水魚を狙う事が出来るのも雷魚釣りの魅力。タックルさえしっかりとしたものを揃え、釣った後の手順をしっかりと勉強しておけば誰でも大型魚の釣りを楽しむ事が出来るのです。
筆者自身は地元に雷魚が釣れるポイントが沢山あって、ルアーフィッシングを雷魚で覚えてきた人間です。もちろんバス釣りなんかもしますし、海釣りや海外釣行なんかもしますが、雷魚釣りに飽きたことはただの一度もありません。
雷魚の見た目がとても好きで、このイカつくて大きな魚体に何回でも会いたくなってしまいます。
余談ですが、雷魚の仲間は世界中に存在しており、有名なのはトーマン系の雷魚
海外に行っても、雷魚釣りはフロッグで楽しみたくなりますし、日本の雷魚がどれだけ魅力的か再確認することが出来ます。
日本にいる雷魚は外国から来た外来魚とされていますが、それでも魅力的なターゲットである事には変わりないですし、これからも楽しんでいきたい釣りの一つです。