アリゲーターガー 外来種 多摩川 荒川 鶴見川

日本でアリゲーターガーをルアーで釣る。ジャイアントベイトやルアーは餌よりも釣れるのか?

日本で増えた巨大魚アリゲーターガー

鶴見川で釣れたアリゲーターガー

10年近くも前からメディアで取り上げられてきた巨大魚アリゲーターガー。

最大で3メートルを超えるとされ、日本国内で捕獲例が出てからは定期的にお茶の間を沸かせてきました。現在では日本に定着しているようで、関東や関西、東海地方の河川ではそれなりの数が生息しているようです。その辺の野池や水路なんかでも度々目撃されることから、僕らが思っていたよりも身近に生息しているんだと思います。

今回はそんなアリゲーターガーについて、”ルアーで狙って釣る”と言うテーマで記事を書いていきたいと思います。

国内にもそれなりの数が生息しているガーですが、ルアーで狙って釣るとなるとメリットの他にも難関が数多くありました。

そもそも日本で狙って釣れるのか?

「そもそもアリゲーターガーは日本で狙って釣る事ができるの?」と疑問に思う方も多いと思いますが、狙って釣ることは十分に可能です。

有名な関東河川、多摩川や荒川なんかではそれなりの捕獲例があります。

また筆者自身も神奈川県の鶴見川では160センチを超える個体を釣り上げています。鶴見川のアリゲーターガーは大型の個体が多く、さらに大型の個体がいる可能性があります。

個体数で言うと関西や九州くらいに暖かい方が多い様ですが、もともと北米原産のアリゲーターガーは関東の冬くらいであれば越冬できるようです。

こんな感じで皆さんが思っている以上に個体数の多いアリゲーターガー。実際に関西でしっかりとアリゲーターガーを狙ってみると案外簡単に見つかるものです。当然ブラックバスや雷魚なんかに比べれば個体数は少ないのですが、狙ってみると”なんとか釣れる”くらいには生息しているのです。

アリゲーターガーはフッキングに難アリ

そんなアリゲーターガーですが、釣りあげるにあたって最も難儀するのは”フッキング”になるでしょう。その独特の口の形状から容易に想像できる通り、この魚はフッキング率が最低なのです。嘴のように長い口は基本的にどこも固く、関節くらいしかフッキングが決まる肉質の場所がありません。また、餌釣りの場合は飲ませて口内にフッキングさせる事が多いのですが、日本に生息しているアリゲーターガーは警戒心が高く(?)餌を飲み込み切る前に吐き出してしまうことが多いように感じます。ちなみにアメリカなんかではガーのバイトがあってから10分以上飲ませる事もあるそうです。よく吐かないなと思いますが。

ルアーで狙う場合、そのフッキング率はかなり絶望的で、一発で掛かる事もあれば5回バイトがあっても全て針掛りしないなんてこともザラにあります。

実際に餌でもルアーでもアリゲーターガーを釣ったのですが、どっちもどっちでフッキング率は悪いように感じます。それでもルアーのフッキング率の悪さは驚くべきもので、ビッグベイトの場合10バイトあっても全てフッキングせず、なんて事もありました。

かといって餌であれば一発でフッキングすると言うわけでもなく。飲み込んだ場合のフッキング率は良いとこ5割と言った所でしょうか?

なんにせよこの魚を狙うにあたってはフッキングが最も悩むべき部分になるのは間違いないと思います。

餌よりもルアーの方が良いタイミングは多い

ルアーでは餌に比べてフッキング率が悪い、なんて書き方でしたが、実際にアリゲーターガーを狙ってみると餌よりもルアーの方が優れているタイミングがかなり多いように感じます。

と言うのも、アリゲーターガーを狙う際には呼吸に上がってきた所を狙い撃つ”呼吸打ち”が多用されます。ぶっ込み釣りなんかでも狙う事ができるのですが、ルアーにしろ餌にしろ勝負が早いのは呼吸打ちで、実際にこれまでアリゲーターガーを狙って釣った全てが呼吸打ちによるものです。

そして、呼吸打ちの場合どこにアリゲーターガーが浮上してくる位置が正確には分からないので常に竿を構えた状態で待ち続けます。そして浮上してきたらその場所にキャストすると言った具合です。

つまり、魚が浮上してからはスピーディーに正確なキャストが必要になるのです。餌でこれをやろうと思うと餌の身切れの心配からキャストが”山なり”になったり、下手したらそのまま餌が飛んでいってしまう事さえあります。そもそもいつ浮上してくるかも分からないガーを待ち続けて、炎天下の中4時間も8時間も構え続けるなんてことがザラであるこの釣りにおいて、餌を針につけた状態で待ち続けると鮮度も落ちますし。

これがルアーであれば、呼吸を見つけた瞬間にライナー軌道で素速く打ち込めますし、腐る心配もありません。呼吸に上がってくるのはせいぜい5秒程度なのでその瞬間にいかに素速くルアーを打ち込めるかって、本当に重要なんですよね。

食いの良さは餌とルアー五分五分くらいですが、フッキングさえなんとかできれば確実にルアーの方が強い武器になると思っています。

アリゲーターガーを狙うのにおすすめのルアー

実際にアリゲーターガーを狙う際におすすめのルアーのタイプを書いていきたいと思います。

まず、ルアーの大きさはそれなりにあったほうがガーに気付かれやすく有効です。アベレージでも1メートル超え、国内でも2メートル近くになる魚が相手ですので、ルアーはそれなりにボリュームが無いと相手にされません。最低ラインは15センチくらいかなと思っています。

1メートルジャストくらいの個体でも30センチ近いルアーにチェイスしてくるので大きすぎることはそうそう無いと思いますが、タックルとの兼ね合いも考えると20センチ弱くらいが最も扱いやすく入手もしやすいのでは無いでしょうか?

この辺がいわゆる”ビッグベイト”なんて呼ばれるものになるのですが、大型の肉食魚を相手にすると本当に強い武器になるのです。1メートルを超える肉食魚が捕食しているのってこのくらいの魚である事も多いですし、一度の捕食で得られるエネルギーも多いので小魚をちまちま食べるよりも効率が良いんですよね。実際に魚がどこまで考えているのかは分かりませんが、大型で賢い魚ほど大型の餌を少ない回数で捕食する傾向があると言うのは肌で感じる部分でもあります。

話を戻しますが、そんな考えも含めて大型の肉食魚を相手にするならそれなりの大きさのあるルアーが好ましいと思った次第です。また、マテリアルに関してはソフトルアーに近いものだったりある程度柔らかい素材が使われているものが良いと考えています。

ご存知かと思いますが、アリゲーターガーはかなり強烈な牙を持っている魚です。

この手の牙ってかなり厄介なのですが、ハードルアーにバイトした瞬間にかなりの違和感を感じる事ができるのです。ここまでガッツリ強靭な牙が生えそろっているとハードルアーにバイトした時に硬い感触何するのは容易に想像できるかと思います。彼らもそこまでバカでは無いので違和感を感じたらすぐにルアーを離してしまいます。

そんな訳で使用するルアーはソフトマテリアルを用いたものだったりそれに近い感触を表現できるものを好んで使っています。

具体的にはこの辺のルアーを使っています。サイズ感が伝わりにくいのですが、小さいものでも18センチくらいあります。

日本国内ではブラックバスやシーバスに使うことを想定されたルアー達。国産ルアーの完成度は驚くレベルです。

本当に優秀で良い泳ぎをしてくれます。

アリゲーターガーのルアー釣りまとめ

今回はアリゲーターガーをルアーで釣るというテーマで記事を書いてみました。

ただ狙って釣るだけなら釣り方はいくらでもありますが、ルアーマンとしてはビッグベイトやジャイアントベイトで狙って釣りたいなんて本音もあったりします。そもそも日本国内で狙って釣る事ができるの?という部分から話題が始まりがちですが(良し悪しは置いておいて)国内でもルアーで狙って釣ることができちゃいます。

まだまだ未知の部分が多いジャンルでもあるこの釣り。僕自身も今後はさらに大型の個体を釣りたいですし、まだまだ楽しい釣り方が出来そうです。

しかしながら日本国内で成立するルアー釣りの中でも

ここまで大型の肉食魚がターゲットなのは珍しいのでは?

川上 克利

幼少期から近所のドブを徘徊し、魚の多様性に魅せられました。
趣味的に当サイトMONOSを管理運営。
獅子型のA型、好きな飲み物はドクペとルートビア。

コンタクト、お問い合わせ、メッセージは各SNSのDMや当サイトお問い合わせフォームよりお願い致します!

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